地番と住居表示の違いをご存じでしょうか？調べる方法だってあります

不動産の登記を行う際に「地番」という言葉が出てくることがあります。不動産の取引にかかわらない方でも地番という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。地番は何を指しているのでしょうか。住居表示とは違うのでしょうか。

普段の生活では、その違いを知る必要性はあまりないと思います。不動産取引などで登記を行ったり、登記内容を確認する際には地番が関係することがあります。そのような方だけではなく、不動産取引に関係しないという方にとっても有益となるであろう地番と住居表示の違いやそれらの調べ方について解説します。

この記事では、地番と住居表示についての基本やそれらを調べる方法について解説しています。地番と住居表示の違いを理解し、それらの情報を正確に調べる方法を知ることは、不動産取引などにおいて非常に重要です。正確な情報を得ることにより、不動産取引を円滑に進めることができるでしょう。不動産取引を行わない方でも、将来のため、または、知識として、地番と住居表示の違いを知ってみてはいかがでしょうか。

1. 地番と住居表示の違い

1-1. 地番とは

地番とは、一筆の土地ごとに付されている番号です。登記所（※）が地番を割り振っています。

※登記所：登記の事務を取り扱う、法務局・地方法務局・これらの支局、これらの出張所の総称です

1-2. 住居表示とは

住居表示とは、住所を町名・街区符号・住居番号で表記したものです。住居表示は、市町村が決めていて、建物を対象として住所を表しています。

2. 地番と住居表示の調べ方

2-1. 地番の調べ方

地番を調べるには、下記の通り、いくつか方法があります。

地番の調べ方

電話で法務局に問い合わせる
ブルーマップで調べる
インターネットで確認する
登記識別情報又は登記済証（権利証）で確認する
固定資産税の納税通知書で確認する

電話で法務局に問い合わせる

法務局へ電話して、照会することができます。下記の通り、法務局のホームページで、管轄の法務局を確認することができます。対象の土地の所在地を管轄する法務局が対象となります。

法務局「管轄のご案内」

ブルーマップで調べる

ブルーマップとは、「ゼンリン住宅地図」に法務局（登記所）備え付けの地図と地図に準ずる図面（公図）を重ね合わせた地図です。住居表示から地番を確認することができます。ただし、ブルーマップが発行されていない地域もありますので、その場合は他の方法によることになります。

ブルーマップは、法務局、市区町村役場や国立国会図書館などで閲覧可能です。

インターネットで確認する

「登記情報提供サービス（※）」を利用して地番を確認することができます。そこで提供されている「地番検索サービス」にて、インターネット上で地番検索用の住宅地図を用いて「住居番号（住居表示）」からおおよその地番を検索することができます。

※登記情報提供サービスは、登記所が保有する登記情報をインターネットを通じてパソコン等の画面上で確認できる有料サービスです。

登記情報提供サービス

登記識別情報又は登記済証（権利証）で確認する

地番を調べる対象の土地の所有者である場合は、登記識別情報や登記済証（権利証）に地番の記載がありますので、そちらで確認できます。

固定資産税の納税通知書で確認する

地番を調べる対象の土地の所有者である場合は、固定資産税の納税通知書で調べることができます。毎年、4月～6月頃に送付される固定資産税の納税通知書に同封されている「固定資産税課税明細書」に地番が記載されています。

2-2. 住居表示の調べ方

住居表示を調べる方法は、下記の通りです。

住居表示の調べ方

市区町村役場へ問い合わせる
ブルーマップで調べる

市区町村役場へ問い合わせる

市区町村役場へ電話して確認することができます。住居表示は、市町村が決めていますので確実な方法です。

ブルーマップで調べる

ブルーマップで調べるという方法も考えられます。ブルーマップは住宅地図がベースとなっていますので、住居表示を確認することができます。ただし、ブルーマップが発行されていない地域もありますので、その場合は他の方法によることになります。

3. まとめ

地番と住居表示の違いについて説明しました。それぞれ誰が決めているのかを意識したことはありましたでしょうか。それを知ることでそれぞれの意味を把握しやすくなるのではないでしょうか。

また、地番と住居表示それぞれの調べ方についても紹介しました。もし、調べる機会がありましたら、ぜひ参考にしてみてください。普段の生活においてなかなかそれらを調べるということはないと思いますが、万が一の時に役立ててもらえればと思います。