老後資金はいくら必要か?いっしょに考えてみましょう

人生の三大資金(住宅資金、教育資金、老後資金)の一つである「老後資金」。大きな資金が必要になる、この老後資金はどのくらいの資金が必要となってくるのでしょうか。現在働いていて収入のある場合には、収入のなくなる老後のことについて想像したことがない方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、老後資金について、どれほどの金額が必要になるのかを考えてみたいと思います。老後の収入の柱となる「年金」や生活費などの「支出」について確認することで、老後資金が見えてくるのではないでしょうか。

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老後資金について考えたことはありますでしょうか。なんとなくまとまったお金が必要になるというイメージになりますでしょうか。目安としてではありますが、老後資金はいくら必要となるのかについて、考えてみました。安心した老後の生活を送るためにも、この記事を参考に老後資金について考えてみてはいかがでしょうか。

1. 気になる老後資金

1-1. 老後資金を考えよう

老後の生活について、現在収入のある方は、その収入がなくなった後の生活を想像できるでしょうか。将来設計をされている方は、既に老後資金について、考慮していることでしょう。

老後資金について考えたことがない方や具体的な内容が気になる方は、いっしょに内容を見ていきましょう。

1-2. 老後にもらえるお金

老後、いわゆる退職した後のことですが、収入がなくなることを想定します。収入がなくなっても生活はしていきますので、支出が伴います。その支出をどのようにまかなうのでしょうか。

まず、老後の収入源として、「年金」があります。その年金を受給して生活費にあてることになります。では、具体的に、年金はいくらもらえるのでしょうか。厚生労働省のデータによれば、下記の通りとなっています。

平均年金月額(厚生年金保険・国民年金)

年度厚生年金(老齢基礎年金を含む)国民年金
令和2年度144,366円56,252円
令和3年度143,965円56,368円
令和4年度143,973円56,316円
出典:厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

この受け取る年金と退職金や預貯金などで、老後の生活費をまかなうことになります。では、生活費はいくらかかるのでしょうか。老後にかかる支出について、次項で確認したいと思います。

2. 老後資金としていくら必要か

2-1. 老後の平均支出

老後の支出について見てみましょう。総務省統計局のデータによれば、支出の月平均額は下記の通りです。

支出の月平均額(65歳以上の無職世帯)

対象年夫婦二人暮らしひとり暮らし
令和4年268,508円155,495円
出典:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」

もちろん個人差はありますが、平均としてこれぐらいの金額が毎月必要になるということです。この支出に対して、はたして年金だけで足りるのでしょうか。次項でその差額を見てみたいと思います。

2-2. 年金との差額

前項までに紹介した、「平均年金月額」と「支出の月平均額」をもとに、差額を見てみます。

年金と支出の差額(月額)

  • 夫婦二人暮らし
    143,973円 +56,316円) - 268,508円-68,219円
  • ひとり暮らし
    143,973円155,495円-11,522円

夫婦二人暮らし、ひとり暮らしの両方の世帯でマイナスとなりました。年金だけでは、支出をまかなえないということになります。月額でこの差額になりますので、年額 × 老後の生きる年数と考えると相当の資金が必要になることがわかります。

試しに、老後に20年間生きた場合の不足額は、

 (夫婦二人暮らし) 68,219円 × 12ヶ月 × 20年 = 16,372,560円
 (ひとり暮らし)  11,522円 × 12ヶ月 × 20年 = 2,765,280円

これだけの資金を年金以外で準備することが必要になります。試算に使用した金額は、平均額を利用しているため、個人の状況により異なりますが、目安としてもけっこうな金額が必要になることがわかります。

3. まとめ

老後の収入源となる年金で支出をまかなおうとすると、足りないことがわかりました。個人の状況により異なりますが、まとまったお金が必要になると思います。

その不足分をどうのように準備するのか。これが老後資金の悩みどころです。早い段階から将来を見据えて準備したいものです。退職金でまかなうのか、預貯金にてまかなうのか、いろいろとあると思います。不足分の目安がわかりましたので、早めに準備にとりかかり老後の生活に困らないようにしましょう。

4. Q&A

老後資金とは、何ですか?

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収入のなくなる老後に必要となる資金のことです。早いうちから準備することで安心して老後の生活を送ることができるでしょう。

老後資金は、いくら必要ですか?

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個人の状況により異なりますが、「年金の平均額」と「支出の平均額」をベースにした場合、月額でそれぞれ下記の金額が不足することになります(目安)

夫婦二人暮らし:68,219円
ひとり暮らし:11,522円